2017年05月11日

漫画戦線異状なし・・・?

お便りをいただきつつ、そういえば最近うつについての本とか記事とかネット上にも多いですよね。
以下、自分にあったことについてすこし書こうと思うのですが、
そういう内容の記事は今ちょっと…と言う人もいるかもなので、一応たたみます。



私は人生で大きく二度ほど、うつ状態になったことがあります。
なぜ「状態」かというと、診断を受けていないからです。
うつではあったかもだけど、うつ病とは言えません。
振り返ってみるとアレはそういう症状だったのかな、と思う、という感じです。

一度目はZくんの持ち込みの頃、二度目は7冊目の単行本の後ぐらいです。
二度目がひどくて、部屋で転がったままほとんど動けなくなってました。
真夏なのに出しっぱなしのこたつと、たたんである布団の間に挟まって、そこで寝たり目が覚めたりしてました。
トイレに行くのも這うようにして、食糧買い出しに行くのもやっと、みたいな状態でしたが、時々は動けたからまだ良かったのかも。
なにができるかと考えたら当時win98でしたがパソコンのメールは打てる、でも結局それもしんどい・・・みたいな。
次回作のネームが通って執筆中でしたが描き続け仕上げることが困難と判断して、
いつまでもお待たせしても迷惑になるし、大変申し訳ないことですが中断を申し出ました。

そのとき、専門外来に受診してみるという発想が無く、あったとしても2回目の場合は電車に乗っての移動などは無理でしたから病院に行けなかったと思います。
どうしたかというと、いわゆる日にち薬という奴で、幸いそのときは貯金がありましたのでじっとしてやり過ごしたというところです。
そろそろ大丈夫かなと思えるまで、数年かかりました。
ネット上のうつ診断などをやると、その時はかなり当てはまっていましたが、
今は大丈夫・・・だと思います。
うっかりするとアレがアレしますので、気を付けてます。
直ってもうぴんぴん!元通り!かというと、そうではありません。
それについては後述します。

良く言われていると思いますが大事なのはうつの原因から離れることです。
ストレスが与えられている場所、人、など原因がわかっている場合そこから遠ざかる。
学校や職場が辛いなら休む、辞める、おかあさんと一緒にいると辛いなら、物理的時間的に距離を取る、などが対応策になります。
原因がわからない場合はカウンセリングなどが有効になるのだと思います。
受診してうまく治療が進む方もいると思うのですが、私はいわゆる「お薬」を信用していないので飲みたくないし、もし今後なにかあればカウンセリングのみ受けたいと思っています。

自分の場合は残念ながら「漫画の仕事」が大きなストレスになってしまいました。
合わない担当さん、合わない指導、合わないやり方、よくない職場環境、生活環境、など長い間のストレス、その時に直接加わるストレスなど、Zくんの時代にもうガタガタだったのがぽきっと折れちゃって、つぎあてしてボンド塗ってぐるぐるまきでなんとか修繕して、次に何かあったらもうなおんないかもよ、というのがストロウイカです。
無理はできませんが漫画は描きたい、仕事もしたいという事で、今はいいバランスだと思っています。
もうちょっと仕事あるといいけど・・・がんばります

こうしたのろのろした状態を人が見たら、一体なにやってんだとか怠けているとか堕落したとか映るかも知れませんけど、自分のことは自分が知ってます。

昔売れてた俳優さんが深夜の通販番組に出ているとして、それを見てどう感じますか?
ああいう落ちぶれたのは見たくない、私にむかってそう言う人がいました。
その俳優さんはそれでもテレビに出たい、仕事がしたいと思い、できることをやってる。
楽しんでるかも知れないし、不本意かも知れない。
でも、別にいいじゃないですか。
最近の通販番組面白いですし。
私はそう考えます。

自分で決められる自分になれれば、あとは大丈夫、そう思います。

漫画の道を歩く人。厳しい漫画戦線にいる人。
元気のある人はすこし勇気を持って、背伸びしたり無理したりもいいと思います。
しかし、
ろくな装備も持たず戦場に出かけて知らず知らずに最前線で気づいたら瀕死、
というあなた。
あなたはまず自分の状態に気づき、安全なところで休むことです。
漫画は「うっかりブラック」みたいな業種だと思うのですけど、
大丈夫な人は大丈夫だけど周りが大丈夫だから自分も同じように・・・と思ったら大間違いとか、
気づいたら(今の仕事の状態を)やめるにやめられない、休めない、みたいになってしまうことも少なくないのではなかろうかと。
漫画の仕事が原因でうつやうつ状態になってる人は、実はけっこう多いんじゃないでしょうか。
何でもない人も時々いる、ぐらいなんじゃ…と考えてしまったりしますが、実際のところはアンケートでもしないと、してみても自覚のない人もいるかも知れません。

漫画はきついし安いし、厳しい仕事です。
安いというのは「割に合わない」という意味で、ヒットして単行本が何冊も出れば儲かる「かも知れない」ぐらいなかんじです。
一瞬儲かったように見えても生涯賃金で言えばどうかわかりません。
webやデザイン方面の仕事をしたことがあって、気がついてしまったんです。
漫画は経費をクライアントに請求できないし、相手の都合による修正の際の追加料金も出ません。
他業種は出るんですよ。
びっくりでしょ
とまあこういう業界です。
楽しくやってるという人も、どこかで無理をしていると思います。
アイデアが出なくてつらいとか、睡眠時間削るの当たり前とか、不規則な生活になりがちだし、
心身に負担がかかる状況に陥りやすいと思います。

自分の様子と相談しながらがんばるひとはがんばって、がんばらないひとはがんばらないで、
それぞれのペースがいいと思います。

オチはありませんが、やっぱり健康第一ですよね、っておはなしだったかな。

と、こんなまとめが書けるぐらいにはなりました。
最近は自分でも「あれはなんだったのか」ということを考える時期かなという気もしてます。
漫画を書く気力が戻ってきたのが嬉しい今日この頃なので、大事にしたいです
posted by ゆかわ at 07:43| Comment(2) | むかし話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
西伊良くんにまた会えて嬉しいです。
市巻くんの状態ってどう見てもうつだよなあと思っていましたが
有川さんもそんな事になっていたとは・・・。
Posted by ぬー at 2017年05月18日 20:22
ぬーさん
コメントありがとうございます。
わりと祝う日製作中な日々ですのでお楽しみに。

市巻くんについては先を読んでいただくとして、
私については割と「まんが業界あるある」じゃないかなあと思っています。
もちろん、そういった状態や症状とは縁がない人もいらっしゃると思いますが・・・
いやほんとに適当なものでいいのでアンケートがあったら見てみたいです。
Posted by ゆかわ at 2017年05月19日 10:56
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