2019年7月2日(火) 23:59まで
https://gyao.yahoo.co.jp/player/00114/v12195/v1000000000000005941/
力石徹の水我慢回。
有名なエピソードのひとつですが、改めてみてると
お嬢さんと力石の、男女としての心の機微が描かれてもいるのだと気がついて、
実に素晴らしい演出でした。
監督の崎 枕(さきまくら)は出崎統の別名です。
減量中で水を飲みたい力石に海を見せに行くとか拷問かと思うけど、
お嬢さんはあまりにも過酷な状況になってきたのでもう力石くんにはあきらめて欲しいという思いがあって、
やめろと言ったってやめないから、そう仕向けていったのだと思います。
曇ってよどんだ空、誰もいない冷たい海で、赤いヒールを脱ぎ捨てはしゃぐ葉子お嬢さん。
古い青春映画みたいな、いいカットが続きます。
ヒールが片方だけ裏になってるのもいいです。
もしかして初めての渚のデートだったかも知れない。
力石にとって彼女は憧れの美しい人であり、その人が自分の体を優しく気遣ってくれる、
それでもうおなかいっぱいっす、もっとがんばるっす、みたいになってしまったのでしょう。
しかし、お嬢さんはここで失望したと思います。
ああこの人はあたくしの気持ちよりも憎いアン畜生との勝負のほうが大事なのだわ、男の世界に生きてるのだわ、
どうせあたくしなんて二の次なのだわと、思い知る。
彼があの一杯の白湯を受け入れたなら、二人はケコーンできたかもしれない。。。
あれは男女の決別のシーンでもあったのか、などと思いながら見てました。
昔テレビで観たときよりも経年劣化で画面が暗くなってる気がします。
もちょっときれいだといいのに。
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